2026.08.07
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個性豊かな希少生物に出会える水族館
- 水族館・動物園・博物館
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国内の動物園や水族館が直面する難題
いま、動物園や水族館は難しい局面にある。その最大の問題が新しい生物の迎え入れだ。ワシントン条約など1980年代から始まった国際条約による法規制で動物たちが国境を越えることのハードルが高くなった。以降、国内での繁殖など努力を続けてきたが動物たちの高齢化や血統の近さなどから必ずしもうまくはいかず、各施設が新たな個体を迎えることが難しくなった。
例えばホッキョクグマは1995年には67頭いたが2026年現在は30頭と半減している。野生の生息環境に近い北海道の動物園を中心に繁殖や飼育環境の改善に努め、奇跡とも言うべき目覚ましい成果をあげているが遺伝的多様性を維持できるかどうかの岐路に立っている。
夏休みの自由研究にも最適なテーマ
水族館はさらに厳しい。陸上動物に比べて飼育下での繁殖技術が追いついていないのだ。まず海洋生物は簡単に保定することができない。例えばイルカなどは麻酔をすると溺れてしまうし、麻酔できる生物も水中で目覚めさせなければならず、といって目覚める前に水に戻すと溺れてしまう。血液や尿の採取、バイタルのチェックすら陸上と同じようにはいかない。
それでも各水族館はそれぞれの方法でこの難題に取り組んでいる。その取り組みが見学できる水族館を3つ挙げた。かわいい、かっこいい、面白いなどシンプルに楽しむだけでなく水族館の最先端の挑戦、という視点を持つとグッと関心も深まる。夏休みの自由研究にもおすすめのテーマだ。
日本の水族館を代表するアイドル、メイとキラ
現在、ラッコは国内では鳥羽水族館でしか見られないが、ここで暮らすメイとキラは世界的なアイドルになっている。飼育員さんを手伝っておもちゃやカラーコーンをお片付けしたり、ごはんの時間にガラスに貼り付いたイカを取るためにジャンプしたりする姿が動画を通じて人気を博しているのだ。
これらの行動を見ると、私たちは身体能力の高さや頭の良さ、かわいらしさに目を奪われるが、実はすべてメイとキラの健康を維持するためのものでもある。例えば飼育員さんとのタッチや握手は爪や皮膚に異常がないかのチェックを兼ねている。さらに頭を使っての遊びは認知機能の維持やストレス解消にも役立っている。

鳥羽水族館
- 電話番号
- 0599-25-2555
- 住所
- 三重県鳥羽市鳥羽3-3-6
- 開館時間
- 9:30〜17:00(最終入館16:00、時期により変動あり)
- 休業日
- 無休
- 入館料
- 2800円、小・中学生1600円、3歳以上800円
- アクセス
- JR・近鉄鳥羽駅から徒歩10分/伊勢自動車道・伊勢ICから約15Km
- 駐車場
- あり
『旅コンテンツ 完全セレクション おとなも遊べる 水族館・動物園』P.54
魅せる×診る。キュートなしぐさで健康維持
鳥羽水族館に暮らすメイとキラが行うお手伝いを兼ねた触診をハズバンダリー・トレーニングという。彼らにとっては遊びであり、お手伝いをすると褒められたりご褒美が貰えたりする楽しみだが、飼育員にとっては健康管理に欠かせない訓練だ。
鴨川シーワールドではとくにイルカやシャチのトレーニングが面白い。この施設は1998年に日本で初めて飼育下におけるシャチの誕生、育成に成功。現在では3世代にまで及ぶなど鯨類の飼育、繁殖で国内をリードする水族館となっており、シャチが自ら巨体を陸に乗り上げるのは体重測定に、イルカが尾鰭を差し出すのは採血に、ベルーガが目隠しをして泳ぐのは病気の早期発見などに役立っている。


鴨川シーワールド
- 電話番号
- 04-7093-4803
- 住所
- 千葉県鴨川市東町1464-18
- 開館時間
- 9:00〜16:00(季節により変動あり)
- 休館日
- 不定休
- 入館料
- 3300円、小・中学生2000円、4歳以上1300円、60歳以上2700円
- アクセス
- JR安房鴨川駅から無料送迎バスで10分/館山自動車道・君津ICから約35km
- 駐車場
- あり
『旅コンテンツ 完全セレクション おとなも遊べる 水族館・動物園』P.40
海遊館を象徴する生物がジンベイザメ
長さ34m、深さ9mという巨大な水槽を悠々と泳ぐ姿は圧巻で、とくにお食事タイムに水面近くで立ち泳ぎしながら大きな口でエサを吸い込む様子は迫力満点。ダイバーはこの時、口内に傷がないかなどのチェックを行っている。また、日頃から給餌を通じてダイバーとの接触に慣れているため、網などを使って保定せずとも飼育員や獣医が水に潜って採血したり、触診したりもできる。
ハズバンダリー・トレーニングという観点ではワモンアザラシにも注目したい。いまも海遊館で元気に暮らすユキは2015年に白内障の手術を受けた。手術自体、奇跡的なことだがトレーニングのおかげで毎日の点眼にも自ら協力。可愛らしい姿が印象的だ。


海遊館
- 電話番号
- 06-6576-5501
- 住所
- 大阪府大阪市港区海岸通1-1-10
- 開館時間
- 10:00〜20:00(曜日・季節により変動あり、最終入館1時間前)
- 休館日
- 不定休
- 入館料
- 2700円〜、小・中学生1400円〜、幼児700円〜(変動あり、日時指定で入館)
- アクセス
- 地下鉄大阪港駅から徒歩5分/阪神高速16号大阪港線・天保山ICから約2km
- 駐車場
- あり
『旅コンテンツ 完全セレクション おとなも遊べる 水族館・動物園』P.34


