2024.04.26
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絶景を繋ぐドライブルート
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香川県側の坂出北ICを出発し瀬戸大橋を渡る
好きな音楽を聴きつつ、あるいは家族や友達、恋人といった気の合う仲間と時間を共有しながら車を走らせるのは楽しいものだが、海に架かる長い橋を渡るのはひときわ気持ちがいい。とくに晴れた日の瀬戸大橋は濃く澄んだ青を湛える瀬戸内海にいくつもの島影が浮かび、その中心を突っ切るように走る爽快感が格別だ。
ドライブの場合、香川県側からの出発地点は坂出北IC。5つの島を飛び石にして6つの橋が岡山県へと続く。橋上、あるいは周辺にはこの絶景を楽しむための展望スポットも多い。瀬戸大橋は吊り橋、斜張橋、トラス橋と構造も多彩で姿も美しいので海と島影を背景に橋そのものを望むのもいい。
対岸に着いたら岡山県内をさらに北上
本州側、最初の立ち寄りスポットは祇園神社。瀬戸内海に突き出た高台にあり、瀬戸大橋を望む絶景ポイントでもある。瀬戸大橋は世界最長の鉄道道路併用橋としてギネスにも記録されているが、境内からは上段を車が、下段を電車が走る様子がよく見えるため橋を撮影する人の訪れも多い。
夕暮れ時を目指して水島展望台に向かいたい。祇園神社から12Kmほどの距離にあり水島コンビナートが一望できる。日没と共にプラントが光を放ち、陸地を縁取るように浮かびあがる様は圧巻。とくに日没前後はオレンジ、紫、濃紺と背景の空のグラデーションもドラマチックだ。ゴールは江戸期の街並みが残る倉敷美観地区。夜は川沿いに柔らかな照明が灯る。
香川と岡山を結ぶ橋の開通で暮らしと流通が劇的に改善
四国と本州を繋ぐ橋は長年、地域の人々の悲願だった。船での往来は天候によって左右され、人命を危険に落とす事故も多い。香川県議会議員、大久保諶之丞が「塩飽諸島を橋台となし、山陽鉄道に架橋連結せしめなば、常に風波の憂いなく、午後に浦戸の釣を垂れ、夕に敦賀の納涼を得ん。」とその構想を語ったのは1889年(明治22)のこと。やっと着工されたのは90年近くを経た1978年(昭和53)になってから。開通はさらにその10年後で、瀬戸大橋の完成により香川県の坂出北ICから岡山の児島ICまで車で通り抜けるだけなら15分と掛からなくなった。姿と眺望の美しい橋は生活や流通のルートとして便利なだけでなく、見どころとしても人気を博している。
瀬戸大橋
- 住所
- 岡山県早島町~香川県坂出市
- 駐車場
- なし
『旅コンテンツ完全セレクション 息をのむ絶景ドライブ 西日本』p. 74
水族館や塩づくり体験もできる道の駅
坂出北ICを出発する前に立ち寄りたい施設。瀬戸内海と瀬戸大橋を一望する臨海公園内にあり、展望デッキや水族館、遊具広場、カフェ、FMサテライトスタジオなどを併設している。宇多津町は国内屈指の塩の生産地でもあり、園内には江戸時代初期に開発された入浜式塩田が復元されている。1週間前までに電話かFAXで予約すれば参加可能な塩作り体験も楽しく、うたづ海ホタルの特産品販売コーナーでは地元産の古代米を使った讃岐うどんやお酒などと共に復元塩田の塩を使った塩や塩キャラメル、塩あめ、にがりなどが好評だ。
うたづ海ホタル
- 電話番号
- 0877-49-0860
- 住所
- 香川県宇多津町浜一番丁4
- 営業時間
- 9:00~21:00
- 休業日
- 月曜(祝日の場合は翌日)
- 駐車場
- 54台
『旅コンテンツ完全セレクション 息をのむ絶景ドライブ 西日本』p. 75
物理の拠点として栄えた古い街並みが素敵
江戸時代、児島湾と内陸を結ぶ運河として栄えた街で、川沿いに白壁やなまこ壁、柳並木といった江戸期から昭和初期に掛けての風景が広がる美観地区。倉敷紡績所(現クラボウ)が生まれた土地でもあり、周辺には大原美術館やアイビースクエアといったクラボウにルーツを持つ文化施設が点在。地域で作られた雑貨を扱うショップや地産のフルーツを使ったスイーツが味わえるカフェなどもあり、風景を楽しみながらの散策が楽しい。船頭の操る手漕ぎの舟での倉敷川観光もおすすめ。
倉敷美観地区
- 住所
- 岡山県倉敷市中央
- 駐車場
- 倉敷市営駐車場利用
『旅コンテンツ完全セレクション 息をのむ絶景ドライブ 西日本』p. 76