2023.07.28

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芸術家たちが集い、創作活動をした

軽井沢でゆかりのアートに触れる

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軽井沢の鹿鳴館、三笠ホテルに集った芸術家たち

明治39年(1906)、軽井沢に開業した旧三笠ホテルは西洋建築の豪華ホテルだった。館内には電灯のシャンデリアや英国製タイルの水洗トイレなど、当時最新にして優美な設備が整い、宿泊者名簿にも外国人に混じり渋沢栄一や乃木希典、愛新覚羅溥儀といった歴史的著名人が名を連ねる。三井や住友のトップ御用達でもあり、軽井沢の鹿鳴館と称された。

創業者、山本直良の妻が有島武郎の妹だったこともあり、有島をはじめ弟の里見弴、志賀直哉ら白樺派の文学者たちもここに集まった。『白樺』と言えば学習院生たちが刊行した文芸・美術誌だが白樺派の多くは裕福な上流階級の人々で、夏のこの豪華ホテルで文化について議論を深め、情報を交換したのだろう。
※現在、三笠ホテルは保存修理工事のため長期休館中

軽井沢におけるもうひとつの芸術の拠点、軽井沢高原教会

軽井沢における芸術家のサロンのひとつが旧三笠ホテルだとすると、もうひとつが軽井沢高原教会。元々は材木小屋に手を加えただけの粗末な場所で、大正10年(1921)、山本鼎が内村鑑三、北原白秋らと始めた芸術自由教育講習会が教会の前身。彼らのほか、島崎藤村などの留学経験を持つ文化人たちが講師を勤めてセミナーを開催した。内村が書いた「星野遊学堂」の額は今も教会の入り口にあるが、ここを中心に文化人たちが別荘を構え、文化、芸術を育む地盤のひとつとなった。

その後も軽井沢は数多くの芸術家の創作、交流の場となり続けた。美術館や博物館を訪ね、ゆかりの芸術家たちの作品を鑑賞するのもまた、この地を訪れる楽しみのひとつだ。

軽井沢ゆかりの作家の面影を辿り、作品を観る

塩沢湖を中心にした広大な庭の中に美術館やボート乗り場、ゴーカート場などの遊戯施設、レストランやカフェが点在する軽井沢タリアセン。特に注目したいのは「軽井沢高原文庫」と「深沢紅子 野の花美術館」で、高原文庫の敷地内では旧軽井沢にあった堀辰雄の山荘や、有島武郎が女性と心中した別荘の浄月庵、野上彌生子が北軽井沢の別荘に建てた離れの書斎などが移築、公開されている。また、毎年夏になると、夫で画家の深沢省三とともに堀辰雄の別荘に滞在したという洋画家、深沢紅子の美術館もあり、彼女が愛した軽井沢の野の花の絵などが鑑賞できる。

  

軽井沢タリアセン

     
電話番号
0267-46-6161
住所
軽井沢町長倉217
チェックアウト
チェックイン
営業時間
9:00~17:00(冬季は要問い合わせ)
閉館時間
開業時間
閉園時間
開業時間
閉園時間
参拝時間
観光期間
休業期間
休業日
不定休(施設により異なる)
休館日
休園日
入園料
入館料
拝観料
参拝料
料金
入園800円、深沢紅子 野の花美術館600円、軽井沢高原文庫800円、ペイネ美術館1000円(タリアセン入園料込み)、ミュージアムセット券1600円(入園+3館入館)
アクセス
JR軽井沢駅から車で10分/西武観光バス急行塩沢湖線で13分、塩沢湖下車すぐ/町内循環バス東・南廻り線外回りで25分、塩沢湖下車すぐ(風越公園下車は徒歩10分)
駐車場
180台(有料)
予算
客室数
部屋数
アメニティ
サイト
その他

(『おとな旅プレミアム 軽井沢 小諸・上田・松代・松本・善光寺』P.64)

軽井沢に魅了され、この地を舞台にした作品も多数

堀辰雄と軽井沢の出会いは大正12年(1923)、19歳の時。室生犀星に誘われて訪れた当時の軽井沢は多くの外国人が避暑に訪れるリゾート地で、堀はその光景を「みんな、まるで活動写真のようなものだ、道で出遭うものは、異人さんたちと異国語ばっかりだ」と友に手紙で書き送っている。

その後も幾度となく軽井沢を訪れ、この地に暮らす芥川龍之介と共に周辺の峠などをまわったり、多くの文学者と交流したりした。恋や執筆、闘病、さらには死を迎えたのもこの軽井沢で、終焉の地、追分にある記念館には、原稿や遺品、蔵書など約1000点が残されている。

堀辰雄文学記念館

     
電話番号
0267-45-2050
住所
軽井沢町追分662
チェックアウト
チェックイン
営業時間
9:00~17:00(入館は~16:30)
閉館時間
開業時間
閉園時間
開業時間
閉園時間
参拝時間
観光期間
休業期間
休業日
休館日
水曜(祝日の場合は開館)
休園日
入園料
入館料
拝観料
参拝料
料金
400円(追分宿郷土館と共通)
アクセス
しなの鉄道・信濃追分駅から徒歩25分
駐車場
15台
予算
客室数
部屋数
アメニティ
サイト
その他

(『おとな旅プレミアム 軽井沢 小諸・上田・松代・松本・善光寺』P.77/P.109)

絵本、児童文学も軽井沢が育んだ芸術

軽井沢高原教会の前身、芸術自由教育講習会の講師の1人に鈴木三重吉がいる。日本における児童文化運動の父であり、たびたび軽井沢を訪れていた小説家だ。彼は児童文学雑誌『赤い鳥』の主宰でもあり、『赤い鳥』には菊池寛や谷崎潤一郎など一流の作家が寄稿しているが軽井沢ゆかりの文学者も多く、芥川の『蜘蛛の糸』や『杜子春』、有島の『一房の葡萄』なども掲載された。多くの絵画や文学同様、軽井沢は絵本や童話の揺籃でもあったのだ。ムーゼの森にある軽井沢絵本の森美術館では、近現代の絵本の原画や初版本などを展示。草木の茂る森の中には絵本図書館などもあり、大人も子供も知的好奇心やイマジネーションを刺激される芸術空間となっている。

  

ムーゼの森

     
電話番号
0267-48-3340
住所
軽井沢町長倉182(塩沢)
チェックアウト
チェックイン
営業時間
9:30~17:00 3・4・11~1月10:00~16:00 入館は各30分前まで
閉館時間
開業時間
閉園時間
開業時間
閉園時間
参拝時間
観光期間
休業期間
休業日
休館日
火曜(祝日の場合は変動、GW・7~9月は無休、12・1月は要問い合わせ)、1月中旬~2月、展示替えの臨時休あり
休園日
入園料
入館料
拝観料
参拝料
料金
軽井沢絵本の森美術館950円、エルツおもちゃ博物館・軽井沢750円、2館セット券1400円
アクセス
JR軽井沢駅から車で10分/西武観光バス急行塩沢湖線で13分、塩沢湖下車、徒歩2分/町内循環バス東・南廻り線外回りで24分、風越公園下車、徒歩8分(塩沢湖経由の場合は27分、塩沢湖下車、徒歩2分)
駐車場
200台
予算
客室数
部屋数
アメニティ
サイト
その他

(『おとな旅プレミアム 軽井沢 小諸・上田・松代・松本・善光寺』P.67)

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おとな旅プレミアム

軽井沢 小諸・上田・松代・松本・善光寺

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定価:1,100円(税込)A5変

ISBNコード:9784300109724