2026.07.03
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バンコクで華やかなタイシルクに触れる
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農村や職人街で細々と受け継がれていた戦前のタイシルク
第二次世界大戦以前、タイシルクは衰退寸前の状態にあった。当時の世界のファッション界ではなめらかで光沢のある日本や中国製の絹が好まれていたのだ。
一方タイ国内では絹は古びた時代遅れのものとなり、かろうじて地方の農村で自分たちが使う儀式用の布として、あるいは娘たちが嫁ぐために必要な嗜みとして母から受け継ぐ技術という程度のものになっていた。
高級品という認識がないため家庭で行う掃除や料理、繕いもの同様、家事のひとつといった立ち位置で、生活が成り立つ充分な収入が得られる仕事ではないため若い職人が育たず、職人の高齢化も進んでいた。
モダンなセンスで伝統の絹織物に光をあてる
だが戦後、状況が一変する。2人の立役者がいる。ひとりはアメリカ人実業家、ジム・トンプソンだ。CIAの前身である諜報機関に所属していた彼は戦時中バンコクに赴任。すっかりタイを気に入って退役後もこの地に留まった。
ある日彼は機織りの音も絶えかけていたバンコク中心部にある職人街、バーンクワでシルクを織る様子を見てその美しさに衝撃を受ける。しかし、天然染料を使った古典的な染色のため色落ちが激しく、さらに品質には大きなばらつきがあり、商業的に流通させることなど到底できそうになかった。そこで彼はさまざまな改革を推進していく。
アメリカ人実業家による改革の数々
ジム・トンプソンが行った最初の改革は高品質な化学染料の導入だ。色落ちを防ぐための措置だが、黄色味を帯びたタイシルクと合わさることで現在見られる鮮やかでエキゾチックな色が誕生。
また、表面が滑らかな中国製や日本製と比べてザラザラした質感が粗悪品と見なされていたタイシルクだが、ビビットに染まることで光の乱反射が際立ち、唯一無二のオリジナリティとなった。さらに当時、布幅はすべてタイ人が着る伝統衣装にあわせて90cmだったが、これを洋服やカーテン、ソファの張り地に仕立てやすいサイズに変えた。
現在、ジム・トンプソンは世界的ブランドとなり、店には煌びやかで現代のファッションにあう美しいタイシルク製品が並んでいる。
ジム・トンプソン Jim Thompson
- 電話番号
- 02-216-7368(ジム・トンプソンの家)
- 住所
- 24 Kasem San 2 Alley
- 営業時間
- 9:00〜18:00
- 休業日
- 無休
- アクセス
- BTS National Stadiumナショナル・スタジアム駅から徒歩7分
『おとな旅プレミアム バンコク』P.116
王室の守護寺院にしてタイの護国寺
ご本尊のエメラルド仏がここに座すおかげで国が守られ、東南アジアで唯一、タイは他国の植民地にならずにすんだとも言われている。
ワット・プラケーオと同じ敷地にあり共通チケットで入場できる王宮にはタイシルク復興のもう1人の尽力者、シリキット王妃のテキスタイル博物館がある。王妃は、農村の人々が絹を通じて現金収入が得られるようにとサポート財団を作り、ジム・トンプソンの生地を使ってパリの一流デザイナーにつくらせたドレスで外交を行うなどタイシルク発展に尽くした。彼女が身に纏ったタイシルクのドレスは『VOGUE』誌にも取り上げられて世界的にタイシルクのブームを巻き起こした。
ワット・プラケーオ Wat Phrakaeo
- 電話番号
- 02-221-5315
- 住所
- Thanon Naa Phalaan Khween Pra-Barom Mahaa-Rachawang
- 開業時間
- 8:30〜16:30
- 休業日
- 無休
- 料金
- 500B(王宮も含む)
- アクセス
- ha Changター・チャン桟橋から徒歩3分
『おとな旅プレミアム バンコク』P.48
バンコク在住の日本人女性にも人気のシルク店
創業は1929年という老舗で、染色から織り、仕立てまで自社工場で一貫して製造。壁にはずらりとカラフルなタイシルクが並んでおり、赤なら赤、緑なら緑と一色ごとに驚くほどのバリエーションが揃っているので自分の肌や体型に似合うカラーが必ず見つかるはずだ。
地元に住むタイ人やバンコク在住の日本人女性にも人気の高いショップで、ひっきりなしにオーダーメイドのスーツやドレスが仕立てられているが、スカーフやポーチ、バッグ、フォトフレームなどお土産に持ち帰りたくなる商品も充実。枕や下着、ハンカチーフなど一度使うと手放せなくなるシルク製品もおすすめ。

ティ・シナワット・タイシルク T Shinawatra Thai Silk
- 電話番号
- 02-258-0295
- 住所
- 94 Soi Sukhumvit 23
- 営業時間
- 9:00〜16:00
- 休業日
- 土・日曜
- アクセス
- BTS Asokアソーク駅から徒歩7分
『おとな旅プレミアム バンコク』P.117


