2026.03.06
, 国内
四国を代表する水の絶景
- 四国
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- 絶景
世界3大潮流のひとつ。迫力満点の渦潮
以前、旅先で出会った外国人に問われたことがある。「まだ日本に行ったことがない。おすすめの風景はないか」と。街やレストランではなく風景?と尋ね返すと、僕は雄大な風景が好きで自然の中で過ごすのが心地よいと感じる。日本はパウダースノーが素晴らしいと聞くから冬の終わりに雪山に行き、富士山や温泉など各地を訪ねつつ、桜を見てから帰国する予定だという。
ならば、と鳴門を薦めてみた。富士や桜のように日本的な風景と言えるかどうかはわからないが世界的にも珍しい風景で、歌川広重の浮世絵にも描かれている。イタリアのメッシーナ海峡、カナダのセイモア海峡とともに世界の3大潮流に数えられる迫力満点の景色だ。
四国は自然が作り出す絶景の宝庫
四国にはほかにも自然が作り出す奇跡的な絶景がいくつもある。1日2回、干潮時にのみ現れる島へと繋がる砂の道、エンジェルロード(本誌P.65)や、寒暖差の大きい春と秋の早朝に見られることの多い八合霧(本誌P.66)と呼ばれる雲海は限定的な条件下でのみ見られる神秘的な眺め。
阿波の土柱(本誌P.88)、龍河洞(本誌P.86)、四国カルスト(P.70)などは地球創生のさまが感じられるし、国内最後と言われる清流も四国にあるから、これらを旅の計画に組み込んでみるのもおもしろいかもしれないと提案してみたが、これらは初来日の外国人ばかりでなく、日本人にとっても圧倒的な絶景だ。
年間を通じていちばんダイナミックな春の渦
晩冬から桜の季節、というのも渦潮を見るのにベストなタイミング。春、3月下旬から4月終わりにかけては渦潮がもっとも大きくなる時期で、直径は20~30mに達することもある。そもそも渦潮とは何か。シンプルな説明を試みると、潮の干満により海面の高さにギャップが生まれ、水が高所から低い方へと流れる力によって渦を巻く現象。潮の満ち引きは月の引力によって引き起こされるため干満差がもっとも大きな春と秋に渦潮はもっともダイナミックな姿を見せる。
また、この絶好の渦潮観光シーズンにあわせて毎年、「春の渦まつり」が催される。今年、2026年は2月15日にオープニング・イベントが行われたが、キャンペーンは5月31日まで続く。
鳴門海峡の渦潮
- 電話番号
- 088-684-1731(鳴門市うずしお観光協会)
- 住所
- 徳島県鳴門市大毛島~兵庫県淡路島
- 営業時間
- 見学自由
- 駐車場
- あり
『おとな旅プレミアム 日本の絶景 四国』P.60
四国最南端の岬から太平洋を一望する
地球の雄大さを実感する四国、水辺の風景をもうひとつ。四国最南端、足摺半島の先端にある岬だ。高さ約80mの断崖が太平洋に突き出し、水平線まで一望。地球が平らでなく球であることが実感できる。また、長い年月をかけて黒潮の荒波が削り出した洞門や奇岩、さらには太古の巨石文明の跡とも言われる唐人駄場遺跡などもあり、地球や人の歴史に思いを馳せるのも楽しい。
暖かな黒潮がすぐ沖合を流れているため気候が温暖な地域でもあり、寒い季節はヤブツバキが有名で、森の中ではまるでトンネルのように頭上を覆う。冬ならではの風景だが、花は3月半ばころまで楽しめる。自生する亜熱帯性植物を眺めながらの自然遊歩道を散策するのも気持ちいい。

足摺岬
- 電話番号
- 0880-82-3155(土佐清水市観光協会)
- 住所
- 高知県土佐清水市足摺岬
- 営業時間
- 見学自由
- 駐車場
- あり
『おとな旅プレミアム 日本の絶景 四国』P.78
大地をゆったりと蛇行しながら流れる清流
四国の水の絶景を語る上で外せないのが四万十川。全長196Kmと西日本最長の一級河川でありながら本流にダムなどが設置されておらず、大規模開発されていないため日本最後の清流とも呼ばれている。
が、四万十川の美しさは人の手がまったく入っていないことによるものではない。例えば本流に22本ある沈下橋。人の往来の利便性のために架けられているが、欄干などがなく、川の増水時には水に沈んで流れを邪魔しないようつくられており、そのため人工物でありながら平常時も川や周囲の自然に溶け込む落ち着いた風景を作り出す。さらにこの季節は川辺に桜と菜の花が開花し、華やかな表情を見せる。春らしく、また、春にしか見られない佳景だ。

四万十川
- 電話番号
- 0880-35-4171(四万十市観光協会)
- 住所
- 高知県四万十市ほか
- 営業時間
- 見学自由
- 駐車場
- 佐田沈下橋や勝間沈下橋などにあり
『おとな旅プレミアム 日本の絶景 四国』P.10


