2024.09.13

, 国内

奈良、平安の時代からの歴史有するリゾート地

那須の地で夏の疲れをゆっくりと癒す

  • 観光名所
  • 歴史
  • 旅館・ホテル
  • グルメ
  • 関東

日本史上もっとも有名な妖、玉藻前

那須に縁の妖がいる。能や歌舞伎、小説のほか、大ヒットマンガやゲームにまで登場する九尾の狐、玉藻前だ。この妖狐、平安時代の日本に現れて絶世の美女に化け、鳥羽上皇の側女になった。上皇は溺れるように寵愛したが、側に置いて以来、心身に変調を起こす。顔色悪く、気もそぞろ。周囲の意見にを耳を貸さず、政にも支障をきたすありさまだ。心配した臣たちが陰陽師に占わせたところ、彼女の正体は天竺や中国で美貌を武器に妃となり、いくつもの国を滅ぼしてきた狐だという。名を聞けば、かつては殷の紂王の后、妲己や周の幽王の后、褒姒等だったと名乗る。残酷な処刑を楽しみ、戦を起こし、王を狂わすなどして国を傾けた有名な悪女たちだ。

600年以上の時を経て解放されたと話題

実際、玉藻前も関白、藤原忠通らとともに上皇を唆し、保元・平治の乱を起こしている。驚いた陰陽師、安倍泰成が調伏を試みると狐は苦しげに東北へと逃れた。さらに、帝の命を受けた弓の名手、上総介広常と三浦介義澄が追い詰めると石に姿を変えたが、石になってなお、近づく動物を殺して殺生石と呼ばれるに至ったため、玄翁和尚がかたく封印したという。この石が那須に現存するのだが、2022年3月、スパッと真っ二つに割れた。ネットでは600年以上もの長い封印を解かれた狐が再び災厄を起こすのではないかと憶測を呼び、地元では同年3月末、慰霊祭と平和祈願祭が執り行われた。

御用邸そばにある名旅館、山水閣の別邸

妖狐は封印された後も近づく動物を殺めたとされ、松尾芭蕉も『奥の細道』で「石の毒気いまだ滅びず、蜂・蝶のたぐひ、真砂の色の見えぬほど重なり死す」と恐ろしげに描写している。が、タネをあかせばその死因は辺りに噴出する火山性ガス。近くには温泉神社もあり、小動物には命取りとなるが人にとっては心身を癒す温泉が湧き出ている証拠でもある。

那須には質の高い旅館が多いが、プライバシーを重視してゆったりと過ごすには老舗、那須高原の宿 山水閣の別邸である那須別邸 回がおすすめ。全10室の客室はすべて主室、寝室、半露天か露天のお風呂を備えており、源泉掛け流しの温泉、那須の食材をふんだんに使った和食を供し、贅沢な滞在が楽しめる。

  

那須別邸 回

     
電話番号
0287-76-3180
住所
那須町湯本206
チェックアウト
11:00
チェックイン
15:00
営業時間
閉館時間
開業時間
閉園時間
開業時間
閉園時間
参拝時間
観光期間
休業期間
休業日
休館日
休園日
入園料
入館料
拝観料
参拝料
料金
アクセス
JR那須塩原駅から関東自動車バス・那須湯本温泉方面行きで40分、山水閣入口下車、徒歩5分
駐車場
10台
予算
1泊2食付5万2,950円~
客室数
10室
部屋数
アメニティ
サイト
その他

『おとな旅プレミアム 日光 那須・塩原』P.119

ランチは那須産食材たっぷりの「なすべん」で栄養補給

なすべんとは那須の内弁当の愛称。定義は那須の農畜産物を用い、那須の八溝杉を使ったプレートで供すること、九尾の狐にあやかって9種類の食材を9種類の料理に仕立て9個の器に盛り付けること、持ち帰りの弁当ではなく店内で食べるものであること。那須は米や野菜、乳製品、肉、山菜、果実など食材の宝庫であり、つい忙しさにかまけてしまう日常ではなかなか摂れない栄養たっぷり、バランス抜群の食事がおいしく手軽にいただける。

囲炉裏料理 与一は、那須の食材にこだわり、それを備長炭で焼いて味わう人気店。お昼のなすべんは1人前1,700円。季節によってメニューは変わるが「体にやさしい、体に良いもの」をテーマにした手作りの料理が美味。

囲炉裏料理 与一

     
電話番号
0287-76-3486
住所
那須町高久丙1338
チェックアウト
チェックイン
営業時間
11:30~15:00(LO14:30)
閉館時間
開業時間
閉園時間
開業時間
閉園時間
参拝時間
観光期間
休業期間
休業日
木曜(祝日の場合は翌日)
休館日
休園日
入園料
入館料
拝観料
参拝料
料金
アクセス
JR那須塩原駅から関東自動車バス・那須ハイランドパーク行きで40分、上池田下車、徒歩5分
駐車場
30台
予算
客室数
部屋数
アメニティ
サイト
その他

『おとな旅プレミアム 日光 那須・塩原』P.111

リゾートとしての歴史有する那須で御用邸縁の店に立ち寄る

正倉院文書『駿河国正税帳』には天平10年(738)、小野朝臣が湯治のために那須に赴くとあり、奈良時代、高位の氏族が保養に訪れたことがわかる。鎌倉期には源頼朝に仕えた弓の名手、那須与一の一族が治めた地でもあり、頼朝も那須の湯に入った。五街道が整備された江戸期には那須での湯治は庶民にも広がり、鉄道も整備された明治期には東京から大勢の華族が那須に別邸を築いた。大正に入ると御用邸も建てられて、以降、皇族の方々のご静養の場でもあり続けている。そのため周辺には皇室に縁の店も多い。鳳鳴館 扇屋は那須の自然や文化をテーマにした和・洋菓子を販売しており、菊や、愛子様のお印の五葉つつじを象ったものなど御用菓子が好評を博す。

  

鳳鳴館 扇屋

     
電話番号
0287-78-7567
住所
那須町高久甲5235-1
チェックアウト
チェックイン
営業時間
9:30~16:00(季節により変動あり)
閉館時間
開業時間
閉園時間
開業時間
閉園時間
参拝時間
観光期間
休業期間
休業日
不定休
休館日
休園日
入園料
入館料
拝観料
参拝料
料金
アクセス
JR黒磯駅から関東自動車バス・那須湯本温泉方面行きで14分、広谷地下車、徒歩5分
駐車場
20台
予算
客室数
部屋数
アメニティ
サイト
その他

『おとな旅プレミアム 日光 那須・塩原』P.116

最新記事はLINE公式アカウントでも配信中!
ぜひ「友だち追加」をお願いします。

国内

おとな旅プレミアム

日光
那須・塩原

- 関東-

定価:1,100円(税込)A5変

ISBNコード:9784300109663