vol.66

神戸。パンと洋菓子多彩かつ個性的に発展を遂げた日本のパン&ケーキの聖地

いまや国際的な評価も高い
日本のパン、洋菓子。
その礎を築き、伝統を育んだ
神戸の街で片っ端から食べ歩く


絶品ベーカリー、洋菓子店が目白押し

おとな旅 神戸

神戸はいわずとしれたパンと洋菓子の街。市内には約1000店という膨大な数のパンと洋菓子の店があり、総じて質も高い。ドンク、モロゾフ、ユーハイムなど、全国展開しているパン屋さん、スイーツ店にも神戸生まれの店は多く、大阪に本社を置きながら「神戸」を店名に掲げている有名ベーカリーもある。そもそも、市内にはベーカリーやスイーツ店の数が多く、市民のパン、スイーツ消費量も国内屈指。もちろん、個人経営の絶品ベーカリーや老舗も枚挙にいとまがない。


西洋の粉物文化が神戸で花開いた訳

おとな旅 神戸

では、なぜ神戸がイメージ的にも実質的にもパンと洋菓子の街となったのか。理由は諸説ある。開国後、大勢の西洋人が住まい、西洋文化が花開いた港町には神戸をはじめ、東京、横浜、函館などがあるが、大正の関東大震災で大ダメージを受けた東京、横浜の西洋人がベーカリー、コンフェクショナリーとともに神戸へと移転したことも大きな理由。また、開港地のなかでも、例えば横浜などでは外国人はほとんど全員、居留地内に暮らしていたが、神戸では流入外国人の急増に居留地整備が間に合わず、日本人が暮らすエリアと西洋人が暮らすエリアとが曖昧に入り混じったこと、第一次世界大戦後、敗戦国となったドイツ人捕虜が自国に帰らず、神戸に留まったこともこの街に洋食文化が花開いた要因となった。


日本初のバウムクーヘンを本店で堪能

■ユーハイム神戸元町本店

おとな旅 神戸

創業明治42(1909)年という老舗で、日本全国のデパートなどにも多数出店するが、やはり本店は特別。創業者はカール・ユーハイムというドイツ出身の菓子職人で、第一次世界大戦後も捕虜として滞在した日本を離れず、日本で最初にバウムクーヘンやマロングラッセを紹介した人物だ。本店にはショップも併設するが、カフェとなっており、看板商品のバウムクーヘンのほか、6段重ねの本店特製ショートケーキやリンゴの入ったアプフェルクーヘンなどのドイツ菓子が味わえる。フランス菓子のような見た目の派手さはないが、食せば疲れが癒されるような、しみじみと美味しい菓子ばかりだ。


おとな旅 神戸

 電話番号 :078-333-6868
 住所 :神戸市中央区元町通1-4-13
 営業時間 :10:00~18:30(ショップは~20:00、レストランは11:00~20:00)
 休業日 :水曜
 アクセス :地下鉄・旧居留地・大丸前駅からすぐ/JR元町駅から徒歩3分
 駐車場 :なし
(おとな旅プレミアム 神戸 ’19-’20年度』 P.122)


店主思い出の教会をカフェ、ショップとして再生

■FREUNDLIEB(フロインドリーブ)

おとな旅 神戸

初代、フロインドリーブ氏も、ユーハイム氏同様、捕虜として日本に連行され、戦後も国内に留まったドイツ人の一人。徴兵前はパン職人だったこともあり、第一次大戦終了の翌年、敷島製パンの初代技師長に就任し、パンの作り方だけでなく、工場の設計から指導した。まさに神戸をパンの街として発展させた立役者だ。大正13(1924)年には妻とともに独立し、自身の店、フロインドリーブを開くが、第二次世界大戦に巻き込まれるなど波乱万丈の人生を送り、NHKの朝の連続ドラマ小説のモデルともなった。現在は3代目のヘラ・フロインドリーブ上原氏が結婚式を挙げた旧神戸ユニオン教会をリノベーションして、ベーカリーや菓子類を販売するショップ、カフェとして営業。高い天井としゃれたインテリアのなかで楽しむ、焼き立てのドイツ式パンを使ったサンドウィッチやケーキが好評を博している。


おとな旅 神戸

 電話番号 :078-231-6051
 住所 :神戸市中央区生田町4-6-15
 営業時間 :10:00~19:00(LO18:30)
 休業日 :水曜(祝日の場合は翌日休)
 アクセス :JR三ノ宮駅から徒歩10分
 駐車場 :なし
(『おとな旅プレミアム 神戸 ’19-’20年度』 P.124)


世界一の朝食と称される北野ホテルのダイニング

■世界一の朝食と称される北野ホテルのダイニング

おとな旅 神戸

軽井沢や箱根など、日本でもリゾート地では珍しくなくなったオーベルジュだが、この北野ホテルは稀有な都市型。洗練された雰囲気と世界一と評判の朝ごはんを目指して世界中から食通が宿泊に訪れる。旅のスケジュールや予約の都合で泊まるのは難しくとも、北野ホテルの食事やお茶を楽しめるのがこのダイニングイグレックだ。朝食、昼食、ディナーと、それぞれ質の高いヨーロピアンな食事が供されるが、特に女子旅におすすめしたいのがカフェタイムのみオーダー可能なアフタヌーンティーセット。三段トレイに載せられたスコーンやサンドウィッチ、プティフールはいずれも美味。見ただけで心躍るビジュアルも素晴らしい。いずれの時間帯の料理もバターやクリーム、オイルを極力使わない「水の料理」と評されるベルナール・ロワゾー氏直伝で、胃にもたれず体にやさしいのも魅力。


おとな旅 神戸

 電話番号 :050-3177-4658
 住所 :神戸市中央区山本通3-3-20 神戸北野ホテル1F
 営業時間 :朝食7:00~10:00、ランチ11:30~14:00、カフェ13:30~16:00、ディナー17:30~20:30
(アフタヌーンティーセットの提供はカフェタイムのみ)
 休業日 :無休
 アクセス :JR元町駅から徒歩15分
 駐車場 :あり
(『おとな旅プレミアム 神戸 ’19-’20年度』 P.120)


*施設や店舗の営業などは事前にご確認ください。


画像素材: PIXTA 他


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