Vol.59

200年製法変わらぬ希少な砂糖徳島・香川産、和三盆の甘さにうっとり

淡い口溶けと上品な味わい
在来品種のサトウキビと
伝統の製法による
とびきり極上の砂糖を堪能


職人が手間暇をかけ、磨きに磨いた和三盆

おとな旅 四国

和三盆、という砂糖がある。一般的な白砂糖に比べてしっとりとキメが細かく、ほんのり茶色味を帯びており、口に含めば奥ゆかしい甘さがふわり、さらりと溶けていく。室町から続く御所御用達の菓子店、虎屋でも用いる最高級品だ。その産地が四国東部の徳島、香川。原材料は白砂糖と同じサトウキビだが、細黍(ほそきび)、竹糖(ちくとう)と呼ばれる在来品種で、気温の下がる冬季、サトウキビから作った黒糖(白下糖)に加水して練り、研ぎ、圧をかけて絞るという作業を丹念に繰り返して精製する。盆上で3回研ぐという工程が和三盆の名の由来ともいうが、できあがった時には黒糖(白下糖)の4割ほどに減り、効率という意味では手間、歩留まりともに悪く、当然、値は高くなる。だが、その上品な甘さと口溶けは極上。上白糖、黒糖、甜菜糖、蜂蜜、メープル・シロップなど、世にさまざまな糖があるが、もっとも高貴な甘さのひとつに感じられる。
虎屋を筆頭に、東京や京都でも名店、高級店と呼ばれるスイーツ店で使用されているが、地元の徳島、香川では和三盆そのままの味わいが楽しめる製糖所直営店や、和三盆を贅沢に使用する和・洋菓子店が数多ある。素朴でありながら典雅な甘さを、気軽かつ多様なスタイルで味わいたい。


製糖所で味わう素朴で極上の和三盆

■岡田製糖所

おとな旅 四国

阿波和三盆といえば、まずこのお店。製法が確立したという200年前そのまま、いまも手作りで和三盆糖を製造している。製糖所の名のとおり、菓子店ではなく和三盆の製造所なので、自宅での製菓や料理、さらにコーヒーや紅茶に加える甘味用に和三盆そのままでの販売もしているが、型物と呼ばれる干菓子もおいしい。見た目は地味だがホロホロとした口溶けと上品な甘さは格別。最高級品質の和三盆ならではの味わいだ。


おとな旅 四国

 電話番号 :088-694-2020(平日のみ)
 住所 :徳島県板野郡上板町泉谷原中筋12-1
 営業時間 :9:00~12:00 13:00~17:00
 休業日 :無休
 アクセス :藍住ICから車で20分
 駐車場 :あり
(『おとな旅プレミアム 四国 ’19-’20年版』 P.157)


明治から変わらぬ製法、和三宝糖使用の和菓子

■ばいこう堂

おとな旅 四国

ばいこう堂では明治期の和三盆の呼び名、「さんぼう」に因み、和三宝と名付けて販売。明治時代には宮内庁の大膳寮に納品していたという極上品だ。現在も職人たちが手間と時間をかけて手作りしており、季節の花や生き物をモチーフにした季節の干菓子やココアと合わせたちょこれいとわさんぼん等が人気を博すが、そのままの和三宝糖、あるいは羊羹やどら焼き、かりんとうといった和菓子類も美味。和三宝糖を精製する冬季には事前予約で工場見学も可能。


おとな旅 四国

 電話番号 :0120-33-6218
 住所 :香川県東かがわ市引田大川140-4
 営業時間 :9:00~18:30
 休業日 :無休
 アクセス :JR引田駅から徒歩15分
 駐車場 :あり
(『おとな旅プレミアム 四国 ’19-’20年版』 P.71)


地元の人々に愛されるケーキ屋さん

■菓子工房ルーヴ 空港通り店

おとな旅 四国

香川屈指の有名パティスリーであり、和三盆を洋菓子で味わうならこちらのお店がおすすめ 。小麦粉やフルーツに至るまで国産、特に県内産の材料にこだわっており、見た目にも華やかな菓子は地元の人々に愛されている。ケーキの種類の多さは圧巻で、常に100種類以上が店頭に並ぶが、旅行でこの地を訪れる人々には、まず和三盆手巻と名付けられた米粉と和三盆のロールケーキを味わってほしい。


おとな旅 四国

 電話番号 :087-869-7878
 住所 :香川県高松市鹿角町290-1
 営業時間 :9:30~19:30
 休業日 :無休
 アクセス :ことでん・太田駅から徒歩14分
 駐車場 :あり
(『おとな旅プレミアム 四国 ’19-’20年版』 P.44)


*施設や店舗の営業などは事前にご確認ください。


画像素材: PIXTA 他


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