Vol. 41

澄んだ空気と高い空戦前の面影色濃い谷根千で文学散歩

明治~戦前に活躍した
文豪たちの足跡を辿って歩く
谷中、根津、千駄木エリア
屋外で楽しむ読書の秋

現代文学の基礎を築いた日本のカルチェ・ラタン

谷根千エリア

根津駅、千駄木駅、日暮里駅に囲まれた谷根千エリア。明治~戦前にかけてこの街に暮らした小説家や歌人は数多く、夏目漱石、森鴎外、正岡子規、江戸川乱歩、高村光太郎、樋口一葉…と、谷根千ゆかりの文豪を数え挙げればキリがない。
漱石、鴎外を始め、三島由紀夫、川端康成、志賀直哉ら数多くの文豪が籍を置いた旧帝国大学(現東大)のある本郷ともひとつエリアであり、出版や印刷を生業とする会社が集まっていたことも、彼らを惹き寄せる要因となっていたに違いない。
自然、エリア内には文豪が愛した店や作中に登場する地名もあまたある。また、このエリアは奇跡的に大正の関東大震災や先の大戦での被害が少なく、古い社寺や民家、街並みが残っているのも現代を生きる小説好きには大きな幸い。漱石の『三四郎』や乱歩の『D坂の殺人事件』の舞台となった団子坂、「青鞜社」発祥の地、漱石が通った団子屋さんなど、文豪たちの息吹が感じられるスポットがそこかしこに残っている。周辺に点在する買い食いの名店やカフェに立ち寄りながら秋の文学散歩を楽しむには最適なエリアだ。
(『おとな旅プレミアム東京』P76-77)


イチョウやモミジが色づく都会のオアシス

谷中霊園

■谷中霊園(やなかれいえん)
19世紀後半に整備され、江戸幕府最後の将軍、徳川慶喜や新一万円札の顔にも選ばれた渋沢栄一を始め、幕末・明治以降に活躍した歴史上の人物や多くの著名人、文化人が眠る。園内の木々が美しく、春は桜の名所としても知られている。谷根千は文学好きのみならず猫好きにもファンの多い土地だが、人懐こい野良猫たちの出没地として猫好きのあいだでも人気スポットとなっている。墓地とはいえ、静かに散策を楽しむ人も多い都会のオアシスだ。
文学者としては、円地文子、上田敏、石橋思案、獅子文六などの墓がある。


アクセス:JR、京成線日暮里駅から徒歩6分


文豪も愛した団子の名店でひと休み

”羽二重団子駅前店”

■羽二重団子駅前店(はぶたえだんごえきまえてん)
創業は文政2(1819)年。甘いもの好きで知られる夏目漱石をはじめ、多くの文豪にも愛された200年の老舗だ。漱石の『吾輩は猫である』、田山花袋の『東京近郊』、泉鏡花の『松の葉』などの作品にも登場する。
平たく成型された形が特徴的な伝統の団子は、小豆餡をまとった渋抜き漉し餡団子と生醤油が香ばしい焼き団子の2種類。創業当時、きめの細かい生地がまるで羽二重のようだと評判となり、それがそのまま商品名、店名になったという。建築家、故杉浦英一氏が設計したモダンな店内では、季節の甘味やぜんざいなども食べられる。


”おとな旅プレミアム

電話番号:03-5850-3451
所在地:東京都荒川区東日暮里6-60-6
営業時間:10:00~18:00
休業日:無休
アクセス:JR日暮里駅から徒歩1分
駐車場:なし


ホカホカのたいやきは秋の街あるき最強のお供

ねづのたいやき

■ねづのたいやき
複数尾分を掘り並べた鉄板に生地を流すのではなく、1つの型で1尾ずつ焼く、いわゆる1丁焼きのたい焼きで、パリっとした薄皮にすっきりとした甘さの餡がたっぷり。厳選した北海道産の小豆は粒がツヤツヤと光沢を放つ極上品で、ついつい2個目、3個目に手が伸びる軽さが身上だ。巷の一般的なたい焼きとは一線を画すおいしさで、店頭には常に行列ができている。焼き台の上でリズミカルに型を操る様子も楽しく、散策の途中に立ち寄れば、温かさと小腹が満たされる格好のエネルギー補給所だ。


電話番号:03-3823-6277
所在地:東京都文京区根津1-23-9-104
営業時間:10:00~餡がなくなるまで(12:30~14:00頃)
休業日:不定休
アクセス:地下鉄・根津駅から徒歩5分
駐車場:なし


画像素材:PIXTA


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