vol.105

2022年7月1日で開園55周年いま訪れたい旭山動物園

猛暑の夏も元気いっぱい
国内最北の動物園で出会う
動物たちの命と個性は
きらめきと活力に満ちている


動物園人気復活の旗手。1997年の大規模リニューアルがターニングポイント

旭山動物園の開業は1967年。約15万m2という広大な敷地に110種650ほどの動物たちが暮らしている。開園以来、旭川の街の発展に比例して順調に賑わいを増していったが、1980年代を境に入園者数が激減。廃園の危機にまで追い込まれる。が、1997年の大規模リニューアルで状況は一変。北海道でも札幌から車で2時間近くかかる内陸の地にありながら、東京・上野の恩賜上野動物園や愛知の東山動植物園に比肩する入場者数を誇る人気の施設となった。コロナ禍以前は海外からわざわざ訪れる旅行者も大幅増。つまり、近くの大都市から赴く子供連れファミリーのための動物園ではなく、年齢を問わず、日本各地、さらには海外から飛行機や列車、車を乗り継いででも行きたい施設となったのだ。


おとな旅 札幌・小樽・富良野 旭山動物園

人気復活の理由はイキイキとした動物本来の姿を見せる工夫

おとな旅 札幌・小樽・富良野 旭山動物園

では、そこまでの人気を集める理由は何か。キーワードは行動展示。それまでの動物園は、旭山を含めてケージの中の動物をただ眺めるための施設がほとんどだった。つまり、ゾウというのはこの生き物、キリンというのはこの動物、といった具合で、いわばリアルな図鑑。動物たちのほうもボーッと佇むかウロウロと所在なさげに歩き回るだけだった。が、リニューアル以降の旭山動物園では、どの動物たちもイキイキと躍動。オランウータンは空中のバーをうんていで遊ぶように渡り、アザラシたちは、水の入った透明な柱を昇降しながら本来観客であるはずの人間たちを興味深げに観察している。動物たちが生来持ち合わせている本能的な行動原理を発揮させる施設造りをしているのだ。


観察のための設備も楽しい工夫がいっぱい。ほっきょくぐま館ではクマたちの足元に観察用ドームが造られており、観客は、水面や地表近くにいる野生のアザラシの視線でシロクマと対峙する。ユキヒョウやアムールヒョウのいるもうじゅう館では、彼らが人の頭上でくつろぐ様子を真下から眺めることができる。網目ごしに肉球や、モフモフとしたお腹の下で折り畳まれた四肢を見ると、猛獣であることは承知しつつもネコ科特有のかわいらしさに目を奪われる。 また、もぐもぐタイムも見逃せない。毎朝、園のホームページなどで発表されるタイムスケジュールに沿って行われる動物たちのおやつタイムで、人々の間近で好物を食べる様子はキュートかつ迫力満点。飼育員さんによる生解説も面白い。


おとな旅 札幌・小樽・富良野 旭山動物園

シロクマの赤ちゃんに夜の動物園。旭山動物園を訪れるならいま

■旭川市旭山動物園(あさひかわしあさひやまどうぶつえん)

おとな旅 札幌・小樽・富良野 旭山動物園

7月2日、2日間にわたって開催された55周年イベントの中で、昨年末に生まれたホッキョクグマの赤ちゃんの命名式があり、ゆめ、という名が発表された。シロクマは旭山動物園でも屈指のスターアニマルであり、小熊ともなれば愛らしさもひとしお。お母さんのピリカに見守られながらプールに飛び込んだり、ボールで遊んだりする様子はいま限定のかわいらしい姿だ。6月には、キングペンギンの孵化や、チンパンジーの出産、キンクロハジロのヒナの誕生もあり、育児中の母子の様子や、キュートな赤ちゃんの姿が見られる。
また、4月末にオープンしたエゾヒグマ館、8月10日~16日の夜の動物園など、この時期は注目の見どころやイベントも目白押し。検疫のため、日本への外国人旅行者数に制限がかかっていることもあり、混雑度はコロナ禍以前ほどではないことも、いま、旭山動物園を訪れるべき大きな理由だ。


 電話 :0166-36-1104
 住所 :旭川市東旭川町倉沼
 入園料 :1000円、中学生以下無料
 駐車場 :あり
(『おとな旅プレミアム 札幌・小樽・富良野 旭山動物園』 P.30)


家具の街、旭川でクラフトマン魂に触れる

■旭川家具&クラフトショップ 旭川デザインセンター
(あさひかわかぐ&クラフトショップ あさひかわデザインセンター)

おとな旅 札幌・小樽・富良野 旭山動物園

旭川を訪れたら、絶対に見たいのが旭川家具。豊かな森林資源に恵まれた旭川における木工産業の歴史は古く、明治時代にまで遡る。陸軍の貨車や客車を製造するための工場が造られ、全国から腕の立つ木工職人が移住してきた。彼らは戦後もこの地に残り、家具職人となって工房をオープン。1990年以降は、国際家具デザインフェア旭川と銘打ったトリエンナーレを開催しており、国内のみならず、広く海外からの注目度も高い。
旭川デザインセンターでは、30社以上の旭川家具メーカーによる1500点もの家具を陳列。その場での購入やオーダーもできる。旭川家具の特徴である、上質な素材ととびきりの機能美を備えた逸品ばかりで、眺めるだけでも時を忘れるほど楽しい。


 電話 :0166-48-4135
 住所 :旭川市永山2-10
 開館時間 :9:00~17:00
 休業日 :無休
 入館料 :無料
 アクセス :JR旭川駅から車で20分
 駐車場 :あり
(『おとな旅プレミアム 札幌・小樽・富良野 旭山動物園』 P.164)


全店ミニサイズも用意。食べ比べて好みの1杯を見つける

■あさひかわラーメン村(あさひかわラーメンむら)

おとな旅 札幌・小樽・富良野 旭山動物園

旭川ラーメンの特徴はダブルスープ。養豚や養鶏が盛んだったこと、内陸に位置しているが道内の流通の主要地だったため、煮干しや昆布といった海産物が豊富に入手できたことから、それぞれでとった出汁を合わせて互いの臭みを打ち消し、旨味を倍増させる手法が生まれた。麺は加水率の低い中細麺が主流。寒さの厳しい土地柄でもあり、表面にラードを浮かべて保温するスタイルも旭川では一般的だ。あさひかわラーメン村では、現在8店舗が出店し、それぞれに特徴的な至極のラーメンを提供している。


 電話 :0166-48-2153
 住所 :旭川市永山11-4パワーズ内
 営業時間 :11:00~20:00
 休業日 :店舗により異なる
 アクセス :JR南永山駅から徒歩10分
 駐車場 :あり
(『おとな旅プレミアム 札幌・小樽・富良野 旭山動物園』 P.165)


*施設や店舗の営業などは事前にご確認ください。


画像素材: PIXTA 他


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